2017年11月1日水曜日

平成29年度大飯中だより 11月号

  ≪池田中学校の事件から≫
 10月16日(月)の新聞の見出し、「教員指導 要因で自殺」に愕然としました。大飯中学校の生徒を預かっている校長として、教育に携わるものとして、憤りを強く感じました。学校は安全なところである、教員は生徒の成長ために頑張っている、教員は生徒のよき理解者である、という根本を崩すものでした。いったいどんなことが起きていたのか、想像することさえしたくありませんでした。数日後、調査委員会の報告書の要約版が公表され、これまでの経緯や生徒の状況や関わった教員、校長等の言動などの状況が掲載されました。HPからも報告書の要約版を入手し、全職員に読んでもらいました。
 この件を非常に重く受けとめ、全職員で指導の在り方が適切かどうか振り返り、これからの生徒との関わり方をどうしていくかを話し合いました。今後は、以下のことに留意し指導に当たっていきます。

○生徒を理解することを大切にし、些細なことでも情報を共有する。自分本位で考えるのではなく、多方面からの視点を持ち、誰のための指導であるのかを常に問いかけていく。
○何もない時から保護者とのつながりを大切にし、学校での様子を知らせながら生徒の健全な育ちのために連携し協力していく。
○1人の教員だけでなく複数の教員で情報を共有し、適切な指導であるか考えながら役割を分担しチームで指導を進め、また生徒が相談しやすい環境を整えていく。
○校長まで情報が届くよう、報告、相談を欠かさない。

 これまでの指導において適切でなかった時、指摘やお叱りを受けたこともありました。ありがたい連絡と受け止めて事実を確かめ、お詫びしたり説明させていただいたりしてきました。それによって気づかされたり、丁寧に対応することが必要だということを痛感してきました。今後もお気づきの点がありましたら、お知らせくだされば適切に対応いたします。よろしくお願いいたします。

  ≪より知っていただくために、学校生活の全てを公開します≫
 現在、学校全体の雰囲気は穏やかでそして活気があり、大変落ち着いた学校生活を送っています。9月の文化祭の合唱等で見ていただいた通り、一所懸命に取り組んでいる姿がありました。教員も生徒一人一人が現状よりもさらに良くなっていくよう助言したり、励ましたりして努力していますが、そのような場面をお見せすることができないのが残念です。
 そこで、行事だけでなく普段の学校生活の全てを、そのままのありようを全て公開し、見ていただく機会を11月に設定いたします。教員の授業の様子や生徒の様子、休み時間の教員や生徒の様子、学校生活の1日を全て公開いたします。朝から部活動まで、いつの時間に来ていただいても参観出来るようにし、教室へも入りやすいよう配慮いたします。また設定は平日の予定ですが、来ていただきやすいよう日を限定せずに数日間を計画します。方法や内容については、近日中に文書でお知らせいたしますので、それを見て御確認いただきたいと思います。

  ≪熱心な指導と業務改善≫
 部活動を例にとりますと、チームが強くなるにつれ指導が厳しくなるのが常です。監督から個人への要求がさらに高度なものへと変化し、生徒の生活面へも改善が求められます。練習時間が長くなり、監督も自分の時間を犠牲にして全てを生徒のために打ち込みます。その結果、素晴らしい成果が得られ、生徒も充実した日々を送り人間的にも成長していきます。しかし、部活動も勤務の範囲内なので勤務時間の問題を抱えていますし、何よりも生徒の休養と休日に家族で過ごす時間も重要です。平日の残業、休日の部活動と合わせて1ヶ月100時間以上の超過勤務の教員がいる現状があります。平日の業務改善と部活動の練習の在り方について、今後検討していく必要があります。今までの常識にとらわれず、改善可能な内容の洗い出しをしています。どうか御理解をお願いいたします。