2013年12月9日月曜日

12月校長だより


二学期末を迎えて
                                                           
 いよいよ師走に入り、冬の訪れが間近となってきました。朝夕、めっきりと肌寒くなり、季節の移り変わりを肌で感じているところです。
  3年生は近く三者懇談を行い、具体的な進路決定に向けた懇談をする予定です。自分の将来を見据えた最善の進路を選択し、目標に向かって一日一日を大切にし努力を重ねてほしいと願っています。生徒の志望する進路実現のために、本校教職員は精一杯応援したいと思います。
 さて、中学生の時期は思春期に入り、親や友達と異なる自分独自の内面の世界があることに気づき始めます。そして、自意識と客観的事実との違いに悩み、さまざまな葛藤の中で自己の生き方を模索し始める時期です。生徒指導に関する問題行動が起きやすいのもこの時期の特徴と言えます。また、ソーシャルスキルが未熟で、自己表現の仕方が上手とは言えず、周りの人とのトラブルも起こしがちです。
  この時期には、自己を見つめながら人間としての健全な成長を図るための思考を深めることや、社会の一員として自立した生活を営む力の育成、法やきまりの意義の理解や公徳心を育てることなどがとても大切になってきます。
  ところで、学校は生徒がさまざまなことを学習する場です。各教科や領域の学習にしっかりと取り組み、確かな学力を身につけてほしいと願っています。また、学校は友達や教職員と一緒に生活をする場であり、人間関係を学ぶとともに社会のルールを学ぶ場でもあります。学校は社会の縮図だとよく言われますが、中学校3年間はそのトレーニングをする時期と言えます。生徒には、基本的に社会で通用しないことは学校でも通用しないということを肝に銘じてほしいと考えています。髪型にしろ、服装にしろ、普段の言動にしろ、それぞれの思いで自己表現・自己主張をしているのだと思いますが、学校のルールに反したり、周囲の人に迷惑をかけたり、不快な思いをさせたりするようなことは決して良くありません。校則に書いていないから良いのではないかという考え方があるかもしれませんが、細かなところまで校則で定めないと自己を律することができないようでは困ります。校則は、生徒全員が安心して学校生活を送り学習に集中できる環境を確保するために定めたきまりです。その趣旨を鑑みれば、一つ一つの事案の善悪の判断ができるのではないかと思います。善悪の判断がよく分からないようなグレーゾーンにわざわざ踏み込むのも無益なことです。また、大人の指導や助言にしっかりと耳を傾け、自己のあり方を振り返る素直な心も求められます。豊かな心を育み、中学生として恥じない判断をしてほしいと願っています。
 本校では現在、生徒は概ね落ち着いた環境の中で学校生活を送っていますので、有り難く思っていますが、それに甘んじていると、その状態がやがては崩れてしまいかねません。髪型や服装など、些細なことと思われることでもその乱れを見逃していると、心配な状況に陥ってしまうのはよくあることです。問題点があれば機会を捉えて生徒を指導をしていますが、各家庭におきましても御協力をお願いしたいと思います。お子さんの髪型や服装、生活態度の乱れに気を付けていただき、気がかりな状態があれば、しっかりとお子さんの声に耳を傾けていただいたうえで、保護者の責任として正しく導いてほしいと願っています。学校に御相談いただいくことも歓迎です。よろしくお願いいたします。